Feb 17, 2011
医療脱毛の場合、インターネットでチェックしよう
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年金が減るのは、受給者には深刻な問題。本紙「ゆうゆうLife」にも、受給額が大きく変わる「加給年金停止」に関する質問は多い。このほか、加給年金ほどの影響はないが、今月は年金の「物価スライド」が実施されるため、年金額は15日の振り込みから0・4%減る。併せて「年金額が“減る”とき」をお届けする。(佐藤好美)
大津市に住む深田あつ子さん(71)は現役の理容師。今も毎日、理髪店に立つ。
理髪店はもともと、深田さんの父親が営んでいた。父親は、深田さんが3歳のときに戦争で亡くなった。混乱の中で母親が店を継ぎ、深田さんも20歳で理容師になり、一緒に店をもり立ててきた。それから50年。深田さんは結婚し、3人の娘を育てながら仕事を続けてきた。
同い年の夫(71)はサラリーマン。だが、深田さんは経済的には夫に頼らず、自立してやってきたという自負がある。国民年金の保険料も20歳から40年間、不払いなく自力で払い続けた。
深田さんは「20歳になったとき、なんとなくかけ始め、その後に自動引き落としにした後は、あまり気にもせず払い続けて40年になりました。保険料も最初は450円とか550円とか安かったんですよ。見る間に1万円を超えましたが、わずかでも年金が頂ければいいと思って…」と振り返る。
国民年金に40年加入したかいがあって、今の老齢基礎年金は満額。「介護保険を引くと、月に7万5千円くらいかしら。上乗せの加入はしなかったんですが、他の人より少し多いみたいです」という。
しかし、ずっと疑問だったことがある。6年前、深田さんが年金を受け始めると、一足早く60歳から厚生年金を受けていた夫の年金が年約30万円も減らされたのだ。深田さんは納得がいかない。
「私はずっと扶養家族にならず、自立してやってきて、年金の保険料も自分で納めてきました。私の年金と夫の年金は別なのに、どうして私が年金を受け取り始めると、夫の年金が減らされるのでしょうか」
◇
■夫の加給年金は妻65歳時に停止
深田さんが年金を受け始めたとき、夫の年金から減ったのは「加給年金」だ。
加給年金は“年金版扶養手当”。年金は、夫婦2人分を合わせて世帯で暮らすように設計されている。しかし、夫婦の片方が年金を受け始めても、もう片方がまだ年金を受けられない年齢のとき、世帯の年金を補う目的で、加給年金は支給される。
加給年金が支給されるのは、(1)厚生年金加入が原則20年以上(2)配偶者が年金を受けておらず、年収850万円未満−などの場合。
深田家でも、夫が厚生年金を受け始めたとき、深田さんはまだ年金を受ける年齢ではなかったので、夫には加給年金が支給された。額は、年齢に応じて加算される「特別加算」も合わせて約30万円。だが、深田さんが65歳になって自分の老齢基礎年金を受け始めると、夫の加給年金は停止された。
加給年金が停止になったとき、配偶者の厚生年金加入が20年未満であれば、配偶者には「振替加算」が支給される。この世代は国民年金に任意加入だった時期が長いため、サラリーマンの妻で低年金になる人が多い。振替加算はこれを補うものだ。深田さんの老齢基礎年金は満額だが、厚生年金の加入歴はないので、約14万円(年齢による)の振替加算が出る。
深田さんが「年金が人よりちょっと多いみたい」と言うのは、満額の老齢基礎年金に振替加算がついているためだ。
◇
■15日から物価スライドで0.4%減額
年金額が“減る”のは、他にどんなときか−。
加給年金ほどの影響は出ないが、今年度は5年ぶりに「年金の物価スライド」が実施される。このため、今月15日の振り込みから、全ての年金受給者の年金額が0・4%減額される。実際に減るのは、老齢基礎年金が満額の人で約530円(2カ月分)。
「物価スライド」は物価の下落に伴うもの。物価が下がっているのに年金額を据え置けば、逆に年金の購買力が上がってしまうためだ。受給者は痛い気もするだろうが、年金額は過去に物価スライドを見合わせているので、今回の減額を実施しても、まだ本来水準よりも高いのが実態だ。
物価スライドに伴い、保険料も安くなる。月額の国民年金保険料は80円安くなって1万5020円になる。
このほか、「年金が減った」と見なされがちなのが「1+1=2」にならないケース。例えば、遺族厚生年金を受けている人が老齢厚生年金を受ける年齢になっても、受ける年金額は「受けていた遺族厚生年金+自分の老齢厚生年金」にはならない。
また、老齢厚生年金を受けている人が働き始めると、賃金と年金との調整で年金額が減ることがある。納得できない人が多い仕組みだ。
社会保険労務士の高本博雄さんは「加給年金については、60歳で受給手続きをする際に『配偶者が65歳になると、額が変わる』と説明するが、忘れてしまう人が多い。加給年金は額が大きいので停止の影響も大きいが、『振替加算』は『振替』と言いながら加給年金と同額でなく、配偶者の厚生年金などへの加入状況によっては受け取れないケースもあって説明に苦労する。このほか、『年金額が減った』との問い合わせでは、65歳の誕生日を迎えて介護保険料が天引きになっているケースも多い」と話している。
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